無 肥 料 栽 培 

無 肥 料 栽 培 と は
無肥料栽培というと、肥料もやらない野放しの栽培方法と勘違いされる方もいらっしゃると思いますが、実は無肥料栽培こそ一番手がかかる、農家にとって苦労の多い農法といってもいいものなのです。
農薬をまくと、害虫を駆除するばかりでなく、土壌に生息している有益な微生物まで殺してしまうため、土が痩せ、余計に肥料をやらなければならなくなります。そして、その過保護の結果、見た目は立派でも病気や虫に対する抵抗力が弱い野菜が育っていき、さらに農薬が必要になっていくという悪循環に陥るのです。このような土壌では、もはや農薬無しには野菜がつくれない状況になっています。
豊かな土壌で育てていれば、野菜は本来農薬も肥料も必要ないものなのです。
野菜が育つ条件は、陽光、水分、土のバランスで決まります。良い土壌とは、通気性、水もちと水はけのバランスのとれたものをいいますが、野菜によって乾いた土に適するもの、湿潤を好むものがあるので、様々な点を考慮して私達は植えるものを選んでいきます。
段階からいえば、まず有機栽培で土壌のコンディションを整え、それから徐々に肥料を減らしていき、無肥料へと移行するわけです。
 
無 肥 料 栽 培 の 実 際
では、無肥料栽培の実際はというと、「攻め」というより「守り」の栽培方法といえるでしょう。種まき、植え付けまでの土の状態を納得いくまで整えてやり、あとは祈るような気持ちで芽が出るのを待ちます。無肥料の場合は芽が出ても、日当たりや土の肥え具合によって、育ち方はバラバラです。でも、懸命に根を張って、生きよう伸びようとする姿には感動すら覚えます。今までも、全ての野菜に愛情を注いできたつもりですが、無肥料野菜には特別ないじらしさのような感情が湧いてきます。「がんばれよ!」と声をかけたくなります。
無肥料野菜は、はっきりいって色も薄めで株も小さく、見た目はぱっとしませんが、食べてみると全く違います。苦みやえぐみがなく、野菜本来の甘さが際だつのです。
いろいろな皆様に、おいしく安心して食べられると喜んでいただいています。こういったお客様の声を生や電話で聞かせていただくたび、本当に私は農家で良かったと嬉しさがこみ上げてきます。
虫とりはまめにし、土の具合に一喜一憂する毎日ですが、この嬉しさを時折思い返しながら、日々無肥料栽培に励んでいきたいと思っています。
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